Azure IaaS?復習的な
夏休みの宿題的なアレで、
やっと重い腰を上げてde:code 2016のセッションを拝見しております。(台風だし
1本目は、池田さんの「Azure IaaS 最新動向」
知ってる内容多めでも、再認識することが多く、タメになったのでご紹介。
特にAzure IaaS(AWS EC2も)を「えいやっ!」と見積もってるのが散見されるので、
営業やプリセールの方にはしっかりご理解いただきたいところですねっ★
そもそもAzureにも、EC2のT2/C3/M4/I2などのInstance Typeと同様に、
SKU Familyとして用途ごとにシリーズ展開しています。
- Aシリーズ:
A0〜7は汎用。とりあえず迷ったら、これ。A0(昔のXS)を除くインスタンスサイズでは物理コア占有になることも地味にEnterprise向きだと思っている。A8〜11はHPC向けなので、Nシリーズほどは使わないけど…な時にご利用ください。 - D(DS / v2)シリーズ:
Aシリーズは揮発性ローカルストレージ(EC2でいうところのInstance Store、Ephemeral Diskのこと)がHDDの一方で、D(DS)シリーズはSSDで構成されているのが大きな違い。頻繁にファイルへのRead/Writeが多いAPなどはローカルストレージで処理して、一定間隔で永続ストレージへ保存してちょ。
また、積んでいるCPUがAシリーズよりも高性能なので、ACU(Azure Compute Unit)という指標では、Aよりも60%向上、Dv2は35%(Aに比べると約210%)向上となります。 - F(Fs)シリーズ:
こちらもDv2と同様に2.4 GHz Intel Xeon® E5-2673 v3 (Haswell)、Intel Turbo Boostも利用可能を積んでいるインスタンスとなります。D / Dv2と比べるとRAMとDiskサイズが小さめなのでバッチなどCPUぶん回す系でご利用いただければ。 - G(GS)シリーズ:
出た当時はGozillaとしてちょろっと有名になったGシリーズ。DよりもRAM 2倍、SSD 4倍ということで、超ハイスペックインスタンス。課金が怖すぎる。。。 - N(NV / NC)シリーズ:
GPU(NVIDIA Tesla M60もしくはK80を搭載した)インスタンス。サーバ側でのレンダリング処理など用途。Nシリーズは先日Public Previewが始まったところ。
上記の説明中でもちょろっと出たACUですが、
リンク先にある通り、同じCPU / RAMを積んでいても全然異なるわけで。
これまでの仮想環境で「1コア / 2G割り当ててるから、そのまま」と見積もる前に、ぜひ一度ご参照ください。
あとは最近気になるのは、Fault Domain(障害ドメイン)とUpdate Domain(更新ドメイン)があまり普及してなさそう、だな、と。昔からある考え方なんですけどね。
- Fault Domain(FD):
物理HW・NW・電源障害など計画外メンテナンスに備えて、物理的に異なるラックにVMがデプロイされます。(最大3個。0〜2で表現) - Update Domain(UD):
Cloud ServicesのAP更新や、可用性セット(Availability Set)を組んだIaaSにおいて計画メンテナンスなどに向けて、FD内に分散配置され、更新はUD1つずつ(同時実行なし)行われます。(最大20個。0〜19で表現)
ちなみに同じ機能のVMを何台立てていても、同一の可用性セットに入れていない限り、SLAが担保されず、Single Nodeとして起動しているのと同義なので、ご留意を。
この辺はFabric Controllerが制御している内容になるので、ユーザ側では制御できません。In-place Migrationなども適用されているので、計画的メンテナンスは減る、はずw
また、「AWSだとEC2の再起動によりパッチ適用済みのホストに移動してくれる(Instance stop)から、メンテナンスがある程度コントロール可能だけどAzureはできない」という話がありますが、Azureでも同じことはできるようです。(でも可用性セットから一度外すっていうのは、なんとも微妙ではあるけど…
最終的に違う話になりましたが、備忘録的にご活用いただければ幸いです。